知り合いだからといって安易に借りてはいけない

10年近く前の話です。当時、仕事に恵まれず、お金もなくヒマばかりを持て余していた私は、そのころの唯一の趣味と言っても良い書店通いでひたすら時間つぶしをする日々を送っていました。

そんな時、学生時代の友人Aと再会したのです。Aは羽振りの良い雰囲気で、懐かしさもあってその日一日、食事をご馳走してもらったりしながら一緒に行動しました。

お互いの現況を語りあう流れとなった時に、私は自身の困窮をAに訴えかけたわけです。

事実、この時、手持ちのお金もほとんどなく、家賃すら払うことができないのではという状態でした。

すると、Aが「そんなに困っているのなら少しばかり融通してもいいけど?」と返してくれました。ともすれば、Aとしては単なる社交辞令のようなものだったのかも知れません。

しかし、その時の私はそんなAの言葉に、あっさり乗っかってしまったのです。その場で直接、Aから数万円の借金をして帰宅しました。

久しぶりの「金銭的余裕」の発生に、少しうかれたりもしていました。しかし、翌日からAの取立てが始まりました。もちろん、Aは普通の会社員でしたが、毎晩アパートの部屋まで来て返済を求めるのです。

返したくても、家賃の支払いにそれを当ててしまった私にはそれができません。翌月に新たな職を見つけるまで、精神的にかなりキツイ毎日が繰り返されました。

知り合いといっても、軽い気持ちでは借金してはいけないなと今では自らを戒めています。

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